真に生きる愛ー真のいのり

11月20日、真に生きる愛の三回め、「真のいのり」が、雨のなか多くの方に来ていただき、あたたかな雰囲気のなかで行われました…

聖堂は、朝から椅子の位置などを変えて、キャロル・サック先生の奏でられるハープ演奏のために準備しました。

真のいのり、三位一体のイコンを飾りました。

キャロル・サック先生は音楽サナトロジー(死生学)という分野で活躍されています。音楽サナトロジーというのは、病気の床にある方、死を間近に迎えている方々のそばで、その方の人生の呼吸に合わせてハープを奏で、心の癒し、苦しみからの解放をもたらします。音楽で祈る人びとは、二度祈るというお話をしてくださいました。言葉ではなく、音楽で祈るのです。

キャロル先生がハープを奏でてくださる間、カメラのシャッターの音を出すことはとてもできませんでした。その場で聴いていた時、たしかに、わたしは自分自身の今のことをとてもはっきり意識することができましたし、自分自身であることの安心感を感じ、ほんとうに全身が穏やかな平和に包まれていました。それは、真のいのりの時であり、場所でした。

演奏の後、ティータイムがあって、もう一度聖堂に集まり、今度は森一弘司教さまとの対話の時間になりました。初めての出会いでしたが、二人の間にはとても深い信頼感があり、二人の対話はお話をうかがっている私たちの心にも届きました。


音楽と呼吸が一つになっていく。しかも、自分の呼吸だけではなく、相手の呼吸とも一つになっていく。相手の吐く息に自分の吐く息を合わせていくんですって。


たしかに、たしかに・・・。まずは、自分の吐く息を聞いてあげよう。そう思いました。ため息・・・。吐く息。その息づかいを全身を耳にして聞いてあげよう。


吐く息を聞く。いのりの道に入っていくための最初の心づかいかもしれません。