ルルドふたたび

もう寒くなって、人影まばらの10月末のルルドの洞窟を思い出しています。

岩の一部がくり抜かれていて、勢いよく水が堰を切ったように流れているのが見え、洞窟の下は川ではないかと思われました。

その澄んだ水の、澱むことのない流れも、150年程前、
泥のぬかるみの中に小さな芽のように示されたということを知りました。

「私は手で掘り起こしました。水を3回すくっては捨て、4回目すくった水を飲むことができました。とてもにごっていたからです。」 
ベルナデッタの証言です。


昨年の秋の、シスター二條からの手紙に、彼女の働く大学のコンピューター研修室が水浸しになってしまったことが書かれていました。

今回、最近のコンピューター室で微笑む学生の写真を見せていただいた時、心の中で叫びました;
「あのコンピュータの部屋は、復活している!」


シスター二條が、全てを賭けてあのチャドを大切にした、
その命の流れは、これから、想像を超える形で顕されていくでしょう。


キリストの十字架を敬うのは、私達が、とてつもなく高い代価で買い戻されたから。
だから、
キリストに賭けて、駆け抜けていったシスター二條の、とてつもない高価な献げのもたらすものは、キリストの内に無尽蔵です。



(文中の引用は、ロメオ・マジョーニ『ルルド巡礼者へのしおり』サン・パウロからです)

Kaoru-S