ありがとうね

クリスマスも間近の日、共同体とその周辺の建物の、分担区域を掃除していました。1週間ほど前から風邪をひいていて治りきらず、24日の晩も1人で留守番かな、と、焦るような、取り残されたような気持ちでした。


気がつくとドアが半開きになって、ある姉妹が顔をのぞかせました。大きなマスクの上の、細いニッコリした目で、「ありがとうね」とささやくように言ったのです。

何の変哲もない、いつもの場所を掃除していただけなのに、なぜかとても嬉しくて、涙が出ました。彼女も風邪をひいていたらしく、なおさら親近感もあったかも知れません。


当たり前のことをしているに過ぎなくても、一声かけてもらえたことがこんなに嬉しいなら、私のために命を賭けて、ご自分を与えて下さる神様に、「ありがとうね」と伝えるなら、どんなに喜ばれるだろう、と思いました。もちろん、見返りなど一切求めないかたですが、赤ちゃんとしてお生まれになったので、私の心は伝わるでしょう。


今年1年の恵みに
最高のプレゼント;ご自分の全てを下さる方に
「ありがとうね」と話しかける大晦日です。

Kaoru-S